「ビットコイン以外に投資をしたい!でも、どの銘柄を選べばいいの?」
こう思った時に、よく候補にあがるのがイーサリアムとソラナです。
どちらも将来性があると言われていますが、実際のところどう違うのか?結局どっちがオススメなのか?迷う人も多いかと思います。

この記事を見れば、イーサリアムとソラナの特徴や違いを理解することができ、なんとなくで投資をするのではなく、それぞれに「根拠を持って投資する」ことができるようになります。
記事前半ではイーサリアムとソラナの特徴・違いを解説しつつ、記事の後半では結局どちらがオススメなのかまで具体的に解説していきます。

イーサリアムとは?
イーサリアム(Ethereum)とは、ビットコインの次に人気のある暗号資産です。
長年、時価総額ランキングで2位をキープしていて、ビットコイン以外の暗号資産を指す「アルトコイン」の中では断トツの人気があります。
そして、実はイーサリアムというのはプラットフォームの名前で、そこで使われる通貨はETH(イーサ)なんです。

つまり、皆が買ったり売ったりするのはイーサリアムではなくETH(イーサ)ということですね。
時価総額:発行量×価格で示すことができる、その通貨の人気度みたいなもの
プラットフォーム:みんながサービスを使うための基盤(例:Appstore、メルカリ、youtubeなど)
イーサリアムのプラットフォーム上では、スマートコントラクトという契約を自動で実行できるプログラムが搭載されており、DAppsと呼ばれるアプリの開発をすることができます。
DApps : 分散型アプリとも呼ばれており、ブロックチェーン上で動くサービスのこと。
イーサリアムではユーザーが皆でネットワークを管理している為、特定の人によって運営の方針を変えられるといったことが無いのも大きな特徴の一つです。

2015年に登場して以来、イーサリアムは暗号資産界のプラットフォーム番長として活躍し、今でも新しいアプリやサービスが次々と生まれています。
ソラナとは?
ソラナ(Solana)とは、現在時価総額ランキング6位の暗号資産です。
2020年に登場してから、わずか数年でトップ層まで駆け上がった、今もっとも勢いのあるアルトコインの一つといえます。

ソラナというのもプラットフォームの名前で、そこで使われる通貨は SOL(ソル) です。
ソラナもスマートコントラクトという契約を自動で実行できるプログラムを搭載しており、ソラナ上でも数多くのDAppsが生まれています。
たとえば「歩くだけで稼げる」と話題になった STEPN や、「トレーディングカードをNFT化」するようなDAppsが登場しています。
取引の処理速度の速さと手数料の安さを武器に、開発がどんどん進んでいるのが特徴です。

登場からまだ数年ですが、ソラナは暗号資産界で一気に存在感を高め、「あ、ソラナ知ってる!」と言われるくらいまで知名度を伸ばしています。
イーサリアムとソラナの違い
ここまで読んで「え、役割かぶってない?」と思ったかもしれません。
その通りで、イーサリアムもソラナも 「アプリやサービスを作るための基盤(プラットフォーム)」 という点では同じです。
ビットコインが送金や価値の保存に特化しているのに対して、この2つはブロックチェーンを使ったアプリやサービスを動かすことを目的にしています。
ただし、細かく比べてみると、それぞれのスペックや特徴にはハッキリと違いがあります。

先に結論だけ知りたいという方は、比較表を用意しているのでこちらをご覧ください。
コンセンサスアルゴリズム
まずは コンセンサスアルゴリズム の違いです。
コンセンサスアルゴリズム:暗号資産で「誰が取引を承認するか」を決めるルールのこと。
多くの暗号資産は銀行のような中央の管理者がいないので、世界中のユーザー達がコンセンサスアルゴリズムのルールに乗っ取って取引を承認しているんです。
イーサリアムとソラナのコンセンサスアルゴリズムは次の通りです。
イーサリアム:プルーフ・オブ・ステーク(PoS)
⇒たくさんETHを預けた人の中からくじ引きで承認者を決定。
ソラナ:プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)
⇒たくさんSOLを預けた人の中から時間割を作って順番に承認担当を割り当てる。

イーサリアムはくじ引きで承認者を決める仕組み。
ソラナは時間割を決めて、1時間目はこの人、2時間目はこの人・・・って流れで進める仕組みになってます。
取引の処理速度
次に、取引の処理速度(TPS)を比べてみましょう。
暗号資産の取引処理速度(TPS)とは何なのか一応補足すると、ブロックチェーンが 1秒間に処理(承認・記録)できる取引件数 を指します。
イーサリアム:1秒間に15〜30件の取引を処理
ソラナ:1秒間に50000件以上の取引を処理

これはもう圧倒的にソラナの勝ちですね。
なぜこんな差があるのかというと、それは先ほど紹介した コンセンサスアルゴリズム の違いによるものです。
イーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)では承認者をくじ引きのようなもので決める仕組みで、承認者が決まるまでのタイムラグがあります。
ソラナのプルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)では、あらかじめ「時間割」で承認者が決まっているので、次々と処理を回すことができます。

この仕組みのおかげで、ソラナは爆速処理ができるんです。
手数料
3つ目は、ガス代(手数料) の違いです。
イーサリアム:1回の取引で 0.5〜3ドル(多くてもコーヒー1杯くらい)
ソラナ:1回の取引で 0.0001〜0.005ドル(ほぼタダ同然)

手数料に関しても、ソラナが圧倒的に安い・・・!
なぜここまで違うのかというと、先ほど説明した処理速度の違いが関係しています。
イーサリアムは取引処理が遅いため、取引が渋滞すると、より高い手数料を払った人から優先されます。
一方、ソラナは高速処理が可能なので取引が渋滞しにくく、結果として手数料を極限まで低く保てるのです。

処理速度の速さと、手数料の安さ。圧倒的にソラナが有利です。
このことからもソラナは「イーサリアムキラー」とも呼ばれています。
分散性・セキュリティ
次に、分散性とセキュリティを比べてみましょう。
分散性:世界中のユーザーが一緒に取引をチェックする仕組みのこと。
参加者が多いほど記録は正確になり、改ざんも難しくなる。
イーサリアムは世界中に多数の取引の承認者がいて、誰かが取引で不正をしてもすぐに他の誰かが気づけます。
そのため、分散性・セキュリティともにトップクラスです。
ソラナは高速処理を実現する代わりに、高性能サーバーや回線を持つ一部の企業が取引承認の権利を占めやすい状況になっています。
そのため、分散性の面ではイーサリアムに劣るといわれています。

簡単に言うと、イーサリアムはみんなで見張ってるから安心。
ソラナは強い企業が支えてる分、速いけど偏りやすいということです。
ネットワークの安定性
次にネットワークの安定性です。
ネットワークの安定性:システムが止まらず、ずっと使い続けられるかどうかを示すもの。
ネットワークの安定性が高ければシステムダウン等のトラブルが起こりにくく、安心して使うことができます。
逆に、ネットワークの安定性が低いと急にシステムダウンする可能性があり、ユーザーにとって大きなリスクとなります。

前置きが長くなってしまいましたが、これについてもイーサリアムとソラナで比較していきましょう。
イーサリアム:2015年の誕生以来、大規模なダウンタイムは記録されていない。
「100%証明」は難しいが、もし数時間〜数日も止まればニュースになるはずなので、安定性はかなり高いと考えられる。
ソラナ:2020年の登場以来、何度かダウンタイムを経験。
2021年9月:17時間停止
2024年2月:約5時間停止
イーサリアムは処理速度が速くないことが功を奏し、ネットワークの処理負担は少なく安定性は抜群です。
一方でソラナは、処理速度が速い分ネットワークの処理負担が大きく、安定性ではイーサリアムに劣ります。
環境面
続いて、環境への優しさという観点でも見ていきます。
暗号資産は、取引を承認するためにノード(端末)を動かすので電気を使います。
たくさん電気を使えば環境に悪く、使う電気の量が少なければ環境にやさしいということになりますね。
年間の消費電力(目安)
イーサリアム: 約 0.01 TWh
ソラナ: 約 0.002〜0.008 TWh
(参考) ビットコイン: 約 120 TWh

暗号資産の王様であるビットコインはアルゼンチン1国分の消費電力ですが、イーサリアムもソラナも小さな街レベルの消費電力です。
つまり、両方ともめっちゃ環境にやさしいということ。
時価総額
最後に、時価総額です。
イーサリアム:5500億ドル
ソラナ:1300億ドル
ただ、これに関しては単純にどっちが上とは言えません。
なぜなら、誕生時期が違いますし、企業・機関投資家が多いイーサリアムと個人投資家が多いソラナでは資金の入り方も違うからです。

では、投資をするって観点で時価総額をどう見ればいいのかというと、次の通りです。

ただ、ソラナもイーサリアムと比べて時価総額が低いだけで、暗号資産全体で見ればかなり大規模な時価総額です。
イーサリアムvsソラナ(まとめ)
ここまで、イーサリアムとソラナの違いを解説してきました。
それぞれの違いを表にまとめたものは次の通りになります。

イーサリアムとソラナ、どちらがオススメ?
「両方オススメ!」と言いたいくらい、どちらも魅力的な暗号資産ですが、それだけだとモヤっとする人も多いはず。
なのでここでは、投資スタイル別にまとめてみます。
リスク抑えめで堅実に投資したい:イーサリアム
多少のリスクはあるけど成長に賭けたい:ソラナ
ここからは、それぞれの理由について深堀していきます。
リスク抑えめで堅実に投資したい:イーサリアム
リスクを抑えて堅実に投資したいならイーサリアムがオススメです。
実は、ソラナより処理速度や手数料で劣っていても、ユーザー数が多くて開発が盛り上がってるということが何より大事だったりするんです。

例えば、PayPayフリマとメルカリを比べてみてもPayPayフリマの販売手数料は5%で、メルカリの販売手数料は10%なのにも関わらず、利用者は圧倒的にメルカリが多いですよね。
イーサリアムもこれと同じで、利用者が多いというだけで市場は活発になります。
その為、開発者としても「たくさんユーザーがいるイーサリアムのプラットフォームを使ってアプリを開発しよう!」となるわけです。

その理由は単純で、その方が利益になるからですね。
また、利用者が多いことはネットワークの安全性を高めることにも繋がります。
さらに、イーサリアムは今でも頻繁にアップデートを行い、処理速度の遅さや手数料の高さなどの欠点を改善し続けています。

開発者側の改善をし続ける姿勢も、将来性に期待ができる大きな理由の1つです。
多少のリスクはあるけど成長に賭けたい:ソラナ
「リスクを取ってでも、大きなリターンを狙いたい!」
そんな人にオススメなのはソラナです。
実際、ソラナは2020年に誕生してからわずか数年で、時価総額ランキング6位にまで上り詰めました。

これは異例のスピード成長です。
さらに、NFTやブロックチェーンゲームとの相性の良さから、今後も需要拡大が期待されています。
例えば、ポケモンカードのNFTがソラナ上で約140億円の取引高を記録したり、Web3特化スマホ「ソラナサーガ」が発売されたりと、開発も盛んに進んでいます。
どっちかに絞れない場合
「イーサリアムとソラナ、どっちかに絞れない…」
そう思った人も結構いるかと思います。
ここでは、2つのケースを想定して投資の考え方を解説します。
まとまった余剰資金がある場合
もし投資に回せる資金が十分にあるなら、イーサリアムとソラナを「7:3」くらいの割合で投資するのがおすすめです。
このような配分になります。
7:3という数字はあくまでも目安ですが、意識するべきポイントは値動きが安定しているイーサリアムを多めにして、値動きが荒くリスクが高いソラナを少なめにすることです。

つまり、両方に投資をしたいけど、リスクをなるべく抑えたいなら、このバランスが丁度いいということです。
一括投資の注意点
ただし、一括投資は高いリターンを狙える一方で、次のような注意点もあります。

だからこそ、一括投資をする際は余剰資金を使う必要があるんです。
参考までに、生活費×4か月分を日本円で確保し、余ったお金を余剰資金と考えるのが一般的です。
例えば、1か月の生活費が15万だとしたら60万は日本円でキープしておき、余った金額を余剰資金として投資に回す感じです。

余剰資金の考え方は人それぞれですが、なるべく多めに見積もっておいたほうが安心です。
それでも不安に感じる人は、次に説明する積立投資をオススメします。
一括投資が不安、あるいは少額しか投資できない場合
「まとまったお金がない・・・」「いきなり大金を投資するのは怖い」そんな人には積立投資がオススメです。
こんな感じで、同じ金額を投資していくやり方が積立投資です。
積立投資は、ドルコスト平均法によって価格が高い時は少なく、安い時は多く買えるというメリットがあります。
積立投資:毎月など決まったタイミングで決まった金額を定期的に投資する手法
ドルコスト平均法:価格が高い時には少なく、価格が安い時には多く買い付けることで長期的に価格変動リスクを抑える手法。積立投資と同じ意味だと思えばOK。
短期的な値動きに左右されにくく、長期で安定しやすい人気の投資手法です。

リスク抑えめのイーサリアムと、リスク高めのソラナにコツコツ積立することで、長期的に見れば両方の良いとこどりができてしまう攻守最強の投資手法です。
イーサリアムもソラナもそれぞれの良さがある
この記事では、イーサリアムとソラナの特徴や違い。どっちがオススメなのかを解説してきました。
内容を簡単にまとめると下記の通りです。
ここまで読んで「イーサリアム・ソラナを買ってみたいけど、どこの取引所を選んだらいいの?」と思った人もいると思います。

結論、この2つに投資をしたいならbitbankがオススメです。
イーサリアムもソラナも取引所で取り扱っており、手数料を抑えて購入できます。
過去にハッキングを受けたことが一件もないことも、大きな強みです。
ということで、以上になります。